To the cold season

寒さに向かう季節

まだリトアニアの四季すべてを経験していないのですが、この7年間で数回9月や10月頃のリトアニアを旅してきました。9月は、日本ではまだ時折残暑も厳しくなる季節ですが、リトアニアではもう秋が深まり、旅の装備ではダウンも必須なくらいです。9月の終わりごろに、インディアンサマーと呼ばれる一週間ほど暑さが戻る時期がありますが、その後は寒さへ真っしぐら。10月も中頃を過ぎると、朝は氷点下になる日もあり、刺すような寒さです。真冬はマイナス20度以下、春の初めでも夜はマイナス10度くらいになるので、気温としてはまだ序の口といっていいくらいです。しかし、数字として同じ気温だったとしても10月の冬に向かっていく季節は、ひたすらに寒さが身にしみます。日照時間も徐々に短くなっていくこの季節。これからやってくる寒い暗い季節に挑んでいく覚悟を問われているような気持ちになります。

早朝のマーケットも薄暗い中からはじまり、1時間も外にいると、フードを被っていても頭の芯まで冷え切り、手足も痺れを感じます。建物の中に入り、ありつけたコーヒーの温かさは何にも代え難いものです。凍てつくような寒さは、空気を研ぎ澄ませるのか、写真であとから振り返ると、目に入るものすべてが朝焼けの少し前の薄紫の光を纏っていました。

Fragments

Moments